ご寄付のご報告(受領日2020年4月1日~4月30日 )

皆様、 ご厚情を賜りまして厚くお礼申し上げます、誠にありがとうございました。

・キムラキョウコ様 金3,000円

・コジマカケル様 金3,000円

・タケノウチマサナガ様 金1,500円

・ヤマダキヨハル様 金50,000円

・ハナムラアキ様 金3,000円

・オダ様・キタガワ様・ミヤギシマ様 金600,000円

・シスメックス様 金300,000円

・アラガトモヒサ様 金3,000円

・コヤマヒロコ様 金3,000円

・エスアスカホーム様 金3,000円

・トクメイ様 金5,652円

・クサノアキコ様 金3,000円

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プムワ二便り: 予想もできない出来事

一昨年、昨年そして今年、私にとって予想も出来ない、そして受け入れがたい事柄が何度となく起こった。日本、ケニアそして世界中で起こった。私も長い間生きている。自分の歳がいくつになるのか数えなければ忘れるくらい長い間生きている。当然長生きすればするだけ色々な出来事に遭遇することになるのだが、、。ただし、出来事をきちんと理解でき、記憶の中に留めることが出来れば,,,の話である。今のところ、出来事を把握し、意見も出せ、それについての行動も伴っているので、遭遇した数がまだ増えそうである。まだぼけていないつもりと思っている。

友人、親戚、スタッフ事情

私は大学生時代(今から何年前のこと??)、当時の流行のエレキバンドグループを作り(同じ歳だが、なぜか全て他大学の友人達)、夏休み、冬休みになれば東京を離れ、地方の小都市でお小遣い稼ぎ(もちろん結局は赤字)で演奏旅行に出かけたものだった。あれから半世紀、50年以上経ったが、未だに当時のバンド仲間達との付き合いが続いていた。彼らを真の親友と言うべきなのであろう。

一昨年、そのバンドの仲間の2人が亡くなった。胃癌、そして喘息治療に使われていたステロイド剤の長期使用による副作用から来たと思われる敗血症。昨年6月には叔母が亡くなり、8月にはケニア人現地イルファースタッフの一人に骨の癌が見つかった。生検の際に骨折までさせられ(程度の悪い手技)、さらに検査、検査ばかり、未だに治療がなされていない。なんという国なのだろう、ケニアという国は、、。続いて昨年暮れ、またバンド仲間が一人亡くなった。昨年11月の帰日の際、何度も入院先を見舞った。ケニアに戻る数日前までは回復基調にあったが、帰ケニア直後の12月20日、訃報が届いた。 そして今年4月10日、4回目の癌治療の最中であった実兄が亡くなった。更に。前述の現地スタッフのご母堂が老衰のため亡くなった。

確かに生き物は生まれた以上、必ず細胞の活動が停止する時が来る。それが自己の細胞の寿命なのか、自己以外のものよって停止されるのかはさまざまである。

世界のコロナウイルス

今、世界中を震撼させる予想も出来ない出来事が世界各国で起こっている。中国武漢発の新型コロナウイルス感染の世界的な流行である。その感染力のすさまじさは、ここ数ヶ月で世界の350万人以上の人が感染し、25万人の人々が亡くなっている(2020年5月3日現在)。特にアメリカは対岸の火事的な見方をしていたため、感染者、死亡者ともに世界のトップになってしまい(感染者130万人、死亡者2万人)、特にニューヨーク州、ニューヨーク市は最悪の事態に陥っている。あの強気のアメリカ大統領でさえ、このような事態になると予想しなかった出来事である。

ブラジルでは10万人の感染者、7000人の死者が出ているにも拘らず、ボルソナロ大統領は未だに“人は何時かは亡くなる”、コロナウイルスを「ちょっとした風邪」、「病気の最大の治療法は仕事だ」と言いきり(経済優先)、新型コロナ対策の陣頭指揮を執る保健相(人命優先)を意見対立のため解任する始末。

コロナウイルス感染による肺炎は、コロナウイルスのスパイクプロテイン(S-Protein)分子と肺細胞の表面にあるACE2(アンギオテンシン コンバーティング エンザイム)受容体分子の結びつき(肺細胞への感染)により肺の細胞の活動が停止し、酸素を取り込めなくなり、死に至る。自己以外のものよって細胞の活動が停止されているのである。

このような生命分子科学現象を抑えられるのは、やはり科学的分子構造を持った薬剤ということになる。「病気の最大の治療法は仕事だ」と言い切るブラジル大統領、反論するのも馬鹿馬鹿しい限りである。

コロナウイルス感染は、分子科学から遠く離れたところにも、休校、休職、解雇、自宅隔離、医療崩壊等、世界中の人々の日常生活に多大な影響を及ぼしている。

日本からのニュースを見ていると、政府の対応の遅れ(経済重視のためかな?)、不真面目な人の多いこと、不要不急の外出は控えるようにとの自粛要請など、一向に耳を傾けない、自分は感染しないと思っているのでしょう、感染は他人事、、、。日本人はここまで真剣さを考える力を失ってしまったのだろうか?“情けない限り”と思う以外の何者でもない事実のような気がする。

ケニアのコロナウイルス

さて、私、本来なら4月の中ごろニューヨークに毎年戻り、1ヵ月ほど過ごし(半分は仕事)、ケニアに戻る予定でいた。しかし、ケニアでも最初のコロナウイルス感染者が3月13日に見つかり(米国オハイオ州に留学していたケニア人で、ロンドン経由で帰ケニアした学生)、その感染者、自宅隔離中に家族、友人達との濃厚接触があったため、家族、友人への感染が確認されたことから、ケニア政府はその5日後の3月18日、すぐさま新型コロナウイルス感染者が確認された国からの渡航者で在留許可を持たない外国人は入国不可、たとえ許可証を持っていても症状が無ければ14日間の自宅隔離、熱でもあれば医療施設での隔離(自費払い)を決定した。また3月25日からは貨物機以外の全ての国際線の運行を停止し、さらに4月6日からは、ケニア全土で夜7時以降朝の5時までの外出禁止、ナイロビ県を含め多くの県が他県との出入りを禁止 (県境閉鎖) という状況が現在も続いている。出入り禁止を金儲けに使う運転手もいる。たとえば、食品。生鮮食料品運搬の車両は外出禁止時間内でも交通許可証持参で通行できる。その食料品が積んであるトラックの荷台を二重底にし、高額で越県を斡旋した運転手が逮捕された。

夜7時以降の外出禁止令のため、自宅で仕事をする人達が多くなったせいだろうか、朝夕の車の混雑は全く無し(写真は夕方6時半ごろ)。反対車線は市内に向かう車線、1台も車の姿はない。

乗り合いバスも、いわゆるソーシャルディスタンスと称し、座席2つに対して乗客1名が原則(ただし料金は2倍)、警官に見つかれば、その場で罰金命令、営業停止。ただ、袖の下の効くケニアでは警官の副収入になってしまっているようだ。ナイロビ市内は全員マスク着用義務と日本とは比べものにならないほど極めて厳しい日常生活を強いられている。外出時間制限を守らない住民が警官に見つかると、袋叩きに合うというニュースも飛び込んでくる日常(最初は見せしめのためだったと思われるが、、)。ストリートチルドレンが寝る所も無く集まっている場所でも、警官が催涙弾を発砲し、解散させるなど、まるで戒厳令のようだ。しかし、こうでもしないと、ケニアでは感染拡大を防げないのかもしれない。

ケニアッタ大統領の夜間外出禁止令の決断は日本やアメリカに比べきわめて早かったとの印象がある。そのためケニアでの感染拡大が何とか押さえられているのではと思っている。しかし、本当にケニア人は日中も出かけずソーシャルディスタンスを長期にわたり守り切れるのであろうか?

2014年、エボラウイルス感染が西アフリカ諸国で見つかり、伝播し始め、西アフリカ諸国外でも感染者が見つかり始めた直後、ケニア政府はナイジェリアからの航空機の発着を禁止した。お陰で1件もエボラ感染者は報告されていない。

ケニアでは本年3月13日以来約2ヶ月の間に、465名の感染者が見つかっており、死者は24名と報告されている。私の住んでいるナイロビ市(人口400万人前後)が最も感染者が多く、ついでモンバサが続く。検体検査数は5月7日の時点で27370検体、ここ数日一日の検査数が1000検体前後で推移している。手動の検査から、自動の検査に切り替わったことも検査数が増加した原因と思われるが、土曜も日曜もなく検査をしている職員は仕事に見合った給与が払われていないと、ストライキも辞さない構えである。

一方、人口密度の高いスラム地区で感染が広がったらの危惧も、今のところ現実になっていない様子だが、楽観は出来ない。ソマリア系ケニア人、ソマリア人難民が多く居住しているイースレイという地区が我々のプムワ二地区の隣にある。2流物品の買い付け、転売でビジネスがなりたっている地区である。従って他の地区から多くの人が出入りする活気あふれる地区である。写真を見れば、一目瞭然、不要不急の外出など全く関係ないことが判るだろう。

しかし、ここ数日、この地区で感染者が多く発見されたところから、大統領命令で、このイースレイ地区は5月7日から少なくとも15日間完全ロックダウンになった。この地区に入ることも出ることもできない。

プムワ二の事務所に行くにもかなり遠回りしないと行けないほど道路が封鎖された。

一方、イスラム教徒たちのラマダン月間が4月24日から始まった。信者達のモスクでの礼拝も、ソーシャルディスタンスを保てない理由から禁止されている。礼拝は自宅で行うよう指示が出ている。家族や親戚らと食卓を囲む「イフタール」(日没後の食事)を楽しむことも、夜遅くまで人々が買い物に繰り出すことも出来ない。まさか、オンライン“イフタール”??

日中の空腹、夜間の外出禁止、7時以降自宅に缶詰状態、これでは家庭内不和など起こりそうだ。

ナイロビの稲田

そのようなケニア事情により、4月に予定されていた米国行きの航空券は取れず、たとえ取れたとしても、NYでは無症状であっても14日間の自宅隔離。と、言っても感染のリスクはケニアよりも極めて高い状況、更に米国からの他国への渡航禁止、ということはケニアに戻れなくなる可能性が極めて高いNYである。不幸中の幸い、戻れないことでナイロビ滞在を延長しなければならず、かえってこの1ヵ月、ナイロビ現地での活動に専念できることにもなった。

しかし、我々の活動にも影響(?)が出ており、他県の患者はナイロビ市に来られないことも含め、来診患者が極端に少なくなった。いや、少なくした。経過の良い患者は受診間隔や検査間隔を延長するなど患者の来診時の交通機関利用の機会をできるだけ避けるようにしているため、患者の来ない日が増加している。幸い、我々の患者の90%以上は経過も良好、服薬失敗から新規に最近紹介されてきた患者の経過観察や検査が現在の診療状況だ。

私は毎日事務所に出かけているが、事務所兼診療所は静かなものだ。が、スラムでも仕事にあぶれてしまった人達が多くたむろするようになり、日銭に困った人達による強盗が日中(夜は外出禁止)頻発するようにもなった。日本やアメリカのように給付金などケニアには全くない。高価な医療機器のある事務所も狙われる可能性があり、入り口のドアを強固なものに取り付け直したり、大工仕事も日常の仕事になってしまった。

ケニアでのコロナ感染が何時収束に向かうのか、国際線の発着禁止が何時解かれるのか未だ全く予想できない状況。今年から来年にかけての新たな活動への挑戦も具体的にいつ行動を起こせるのかはっきりせず、計画だけが先行するのみ。ここにも予期せぬ出来事がある。

それでも、私はケニアで今後も活動を続けていくつもりだ。“危険が迫っているから、帰国援助便で早急に本国へ “と言われても、何のためにここケニアに居るのかを考えれば、患者を捨てて帰国は出来ない。帰国??? 私にとってケニアは第3の、そして最後の母国、ここで何時までも活動が続けられれば本望だ。

From Y. Inada ナイロビにて

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皆様、 ご厚情を賜りまして厚くお礼申し上げます、誠にありがとうございました。

・ハシモトケイコ様 金3,000円

・キムラキョウコ様 金3,000円

・コジマカケル様 金10,000円

・トビタユウコ様 金10,000円

・タケノウチマサナガ様 金1,500円

・ヤマダキヨハル様 金50,000円

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・アラガトモヒサ様 金3,000円

・コヤマヒロコ様 金3,000円

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・キムラキョウコ様 金3,000

・コジマカケル様 金3,000

・タケノウチマサナガ様 金2,000

・ヤマダキヨハル様 金50,000

・ハナムラアキ様 金3,000

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・アラガトモヒサ様 金3,000

・コヤマヒロコ様 金3,000

・エスアスカホーム様 金3,000

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皆様、 ご厚情を賜りまして厚くお礼申し上げます、誠にありがとうございました。

・サガネトシフミ様 金3,000円

・キムラキョウコ様 金3,000円

・コジマカケル様 金6,000円

・ヤマダキヨハル様 金50,000円

・ハナムラアキ様 金3,000円

・ウガイクコ様 金10,000円

・イノウエマスオ様 金2,000円

・アラガトモヒサ様 金3,000円

・タナカミチヨ様 金15,000円

・コヤマヒロコ様 金3,000円

・エスアスカホーム様 金3,000円

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ご寄付のご報告(受領日2019年12月1日~12月31日 )

皆様、 ご厚情を賜りまして厚くお礼申し上げます、誠にありがとうございました。

・サガネトシフミ様 金3,000円

・キムラキョウコ様 金6,000円

・タカハシタエコ(アイノハ)様 金35,000円

・ハシモトケイコ様 金5,000円

・トビタユウコ様 金10,000円

・ヨシノマサコ様 金10,000円

・ヤマダキヨハル様 金50,000円

・トクメイ様 金30,000円

・ハナムラアキ様 金3,000円

・オブチアキオ様 金10,000円

・アラガトモヒサ様 金3,000円

・サカタリョウコ様 金10,000円

・コヤマヒロコ様 金3,000円

・エスアスカホーム様 金13,000円

・ウスバミチヨ様金5,000円

・イトウヒデキ様 金5,000円

・マルオカユタカ様 金100,000円

・シマウチアキヒコ様 金20,000円

・モリシュンジ様 金10,000円

・ウシイ様 金100,000円

・ホンダ様 金30,000円

・トクメイ様 金100,000円

・マエダミナコ様 金50ドル

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第28回プムワニスラム地区住民対象の無料診療 (2019年9月15日~9月22日)

第28回の無料診療は、例年とその準備が少し違っていた。本来なら7月、8月と2ヶ月をかけて準備、9月は最終確認をするのが通年であった。昨年のキャンプレポートを読み返していただければ、今年度第28回のキャンプの準備は私の昨年の反省点を踏まえてのものであったのがお判りになるだろう。NYから戻ったのが5月初め、6月からキャンプの準備を始めた。まず手始めに大工仕事からとりかかり、鍼灸用の追加ベッド、歯科用の整理棚を作った。次いで、昨年から収納してあるブース毎の機材箱の中身を記録を基に確認、在庫チェック、足らなければ注文表を作った。薬剤もしかり、昨年の薬剤の配布状況から、必要な薬剤、不必要な薬剤の色分けをし、注文表作りを今年は私一人でやった。一方、7月からはナイロビ市衛生局へのキャンプ開催許可願い、医療従事者一時ケニア免許証等の外回りを例年通りアリに任せた。ところが、アリに異変が起き始めていた。左股関節付近に痛みが出て、杖をつかなければ歩けない状態になった。事務所にも来られない日が続いた。痛み止めの服薬にもかかわらず痛みは軽減せず、2週間以上経過し、その異常さからレントゲン写真をとるように勧め、次いでMRIと検査が続いた。その結果、大腿骨上部に癌らしき影が見つかった。まったく予期せぬ出来事に当惑はしたものの、内回りの準備を6月から始めていたことが功を奏し、ほとんど準備に遅れは出なかった。

アリは8月半ば過ぎ、癌の種類の検査(バイオプシー)のため入院した。 ところが、バイオプシーをした外科医により、患部に骨折を起こされてしまった。検査結果は悪性だが、治療可能(形質細胞腫)との結果であったが、骨折のため歩くことも出来ず、患足の牽引固定もされず、放射線治療もされず、アリが外科医と連絡を取っても、外科医はまったく顔を出さない。その後1ヶ月もの間病室で寝たきりの状態、まったく最低の病院だ。それでもアリはこれがケニアでは当たり前だと思っていたようだ。アリの友人はアリの本当の病名を知らない。骨折手術なら評判の良いこの病院だ、と勧める。“なぜ稲田はアリを早く転院させないのだ”と、陰では言われていたそうだ。この1ヵ月間はアリには電話で用が足りる仕事をしてもらった。寝ているだけより、することがあるほうが良いと思った。ただ無料診療は目前に迫っている。薬剤注文も一括購入が出来、配達してくれる卸売店を探した。やや値段は高めだが、私自身が外回りをする時間が無い事情を考えると、ここでの購入しかないと判断した。9月15日無料診療に遠く日本から駆け付けてくれた先生方はアリを毎日のように見舞ってくれた。そして、さすが医療従事者の集団、今後の治療プランを立ててくれた。キャンプ終了後、ただちに骨折の整復手術、放射線治療、更にリハビリテーションによる歩行訓練ができる病院を探しまくった。

幸いナイロビ市内に適当な病院が見つかり、10月2日に転院となった。その1週間後、骨折整復手術が行われ、後は回復を待って、放射線治療が開始される。最終診断検査の結果により放射線量や照射回数が異なるが、その最終検査結果の遅れにより確定診断(2つの可能性がある)が出来ず、放射線治療の開始が遅れている。

このように予期せぬ出来事があったにもかかわらず、第28回住民向け無料診療は全員到着の翌日9月16日からスタートした。

成人科医師4名、小児科医師2名、歯科医師1名、鍼灸師1名、薬剤師2名、看護師4名、HIVカウンセラー1名(事務所スタッフ)、現地ボランティア(非医療従事者)18名のもと、地域住民を対象とした5日間の無料診療を行った。

現地ILFAR-Kenyaのスタッフ、左からAli Wembe(病欠)Mwajuma Ramadhan(ナイロビ大学で実習中、土曜のヘキマ施設のみ参加)の参加はなかったものの, Joseph Wambogo もよく頑張ってくれた。

             朝8時にはすでに長蛇の列

柳瀬看護師、柏谷看護師ともスワヒリ語に堪能、力強い助っ人がまた来てくれた。

以上14名の先生方が朝から夕方まで汗を流した。

5日間の診療で、受付登録者数2368名 (成人男性605名、成人女性1045名、小児男子350名、小児女子388名)、診察患者数、成人科1582名(診断名2544)、小児科737名(診断名1028)、歯科147名(20代から30代の女性のみで1/3以上を占めていた)、鍼灸科234名、合計2700名を診た。

本年もポータブルエコー機器も導入し、的確な診断ができるよう質の向上を図った。宮城島先生の指導によるムワジュマ・クリニカルオフィサーのエコー診断(左写真)。宮城島先生によるエコー診断(右写真)。

一方、HIV感染有無の検査(VCT)には150名(男性71名、女性79名)の受検者があり、6名(全体で4%、男性1名《1%、30歳代》、女性5名《6%、20歳代2名と40 歳代2名、50歳代1名》)のHIV感染者が見つかった。他の年齢層では陽性者はなかった。但し、前述男性1名と20代の女性1名の検査では抗体は検出されず、抗原(p24)が陽性であった。この結果は比較的最近に感染が起こり、抗体産生までには至っていないというウインドーピリオドではないかと推察された。我々の検査は抗体及び抗原も同時に測定できるキットを使用している。残念ながらこのキットは高価なため、まだケニアでは使用されていない。

キャンプ最終日の土曜日には今回初めてとなる他の孤児施設“Hekima Place”を訪問し、子供たちの歯科検査を含む健康診断をした。この施設は女子だけの孤児施設、69名の子供たちが暮らす。内11名がHIV感染者であり、我々のコンサルテーションクリニックの患者である。HekimaPlaceは車で約1時間強、小高い丘の上にある大きな施設である。全寮制の学校に通う子供たちを除く33名の子供たちの健康診察を行った。

診療風景

以上のごとく28回目の無料診療も無事終わった。参加していただいた先生方、本当にご苦労様でした、そして有難うございました。また気持ちよく彼らを送り出していただいた関係医療機関に対し心より御礼を申し上げます。

稲田の総括

今年は昨年の反省から(キャンプの準備不足、過去の経験から来る身勝手な思慮に欠ける思い)、使い勝手のよい、出来る限り多くの患者を診ることが出来るよう、いろいろ考えを巡らし、準備も早くから始めた。と言っても、残念ながら28回目にもなる無料診療を準備しているスタッフの力量不足を感じたためであった。私のスタッフ指導への力量不足を感じてもいた。ここは自分で納得の行く準備をしていくことで、今までの無料診療準備と何か違いが出るか試してみたかったことも事実であった。

念願のプライベートルーム、特にイスラムの女性のプライバシー、ベッドを必要とする診断目的で、今回初めて設置することが出来た。エコー診断や急性症状の患者を診るのもその目的の一つであった。

そして、キャンプ前から参加スタッフの中から声が上がっていた朝の出発前のミーティングである。薬剤の在庫状況、その日の予定等申し送りを確認し合う。 短時間ではあるがこのミーティングが参加者の団結を一層強固にしたことは深い意義があった。と、、、まあ、今回の無料診療、極めてスムーズにいったという印象しか残っていない。それだけ参加の先生方が一つの目的に集中できた結果と思っている。

無料診療を始めてから19年の際月が経った。プムワニ村住民の公衆衛生的な環境も少しずつ変わってきている。10年前からのケニア在住の意義の主体は“エイズ医療体制の構築、薬剤の真の恩恵をケニアの患者たちにも“が大きな目的である。その大きな目的を果たすための中に住民向け無料診療や、海外で医療を通じての社会貢献を目指す若い先生方にその研修の場として無料診療が存在している。この無料診療の質の高さが、私が現在行っているコンサルテーションエイズ医療を通じてナイロビでの”エイズ医療体制の構築“にどれほど寄与しているかは計り知れない。しかし、WHOの報告によれば、ケニア西部のビクトリア湖に接する各県では、いまだに20%以上の感染者がいるという疫学調査結果が発表されている(2017年度データー)。ナイロビ市の感染率の7%に比べれば極めて高い数字である。感染者の人口に対する割合にも関係があるであろう。ただ、ナイロビ市の感染者の多くが薬剤をとり、抗体検査を改めて受けないと考えたばあい、ここ数年の我々のキャンプでの抗体検査陽性者は新規感染者と考えられ、ケニア西部のデーターと比較が可能かどうか定かではない。ナイロビ市で薬剤を取っている患者を含めれば15%前後の陽性者が存在すると私は推定する。

ナイロビのプムワニ村だけで終わらせてはいけない、、、、。 と、考えるところに新たな前進あるのであろう、、。

From Inada ナイロビにて

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