第26回無料診療キャンプ報告(By宮城島) 2017年09月21日:知らないことの功罪(9月20日一般外来3日目)

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朝、いきなりの渋滞。市街中心部へ向かう先に何かあったらしい。事故かもしれないしデモかもしれない。一度止まるとにっちもさっちもいかなくなる。これもケニアだ。昼食前の最後の最後に腰が重いと中年の女性。腹部は平坦だが、左頚部のリンパ節が腫れている。触ってみると左の腋窩にも小さなリンパ節。そして腰痛。??もしかしてと思ってエコーを腹部に当ててみた。傍大動脈のリンパ節がゴロゴロ腫れている。これは間違いなく悪性リンパ腫だ。HIVと関連あるかもしれないからHIV検査を勧めたところ、「I’m positive.」とあっさり判明。とあるクリニックで一か月前からART(HIVの治療)を始めているとのことだが、その前から首のリンパ節に本人は気が付いている。ということは、リンパ腫はART前にあったにも関わらず、検査なしでHIVの治療を始めたことになる。残念なことだと思う。最初はそう思った。しかしARTの処方医にリンパ腫の治療について検討してもらうために手紙を書き始めながら気が付いた。ARTは無料だが、リンパ腫の化学療法は大変なお金がかかることを。本人が払えるかどうかで治療方針が決まるわけだ。そう考えると、診断してもお金がなくて治療が出来ないのならば、その診断はなんの意味があるのだろう。たとえ寿命が短くなっても病名を知らないでいたほうが良いこともある。くだんのクリニックでは、あえてそうしたのではないか。
リンパ腫を診断して悦に入っていた自分の頭をたたかれたような気がした。これもケニアだ。午後は恒例のChild survival schoolへ。お金がなくて公的学校へ行けない子供たちが集うドネーションによって成り立っているプライベートスクール。エイズ孤児をはじめ多くの貧困児童が粗末な家屋の中で勉強している。
相変わらずの大歓迎で迎えられ、ノートやボールペン、本、サッカーボールなどを寄贈してきた。年に一回の出合だが、そんな時間を感じさせない繋がりを感じる。ケニアの未来はこの子供たちにかかっているのだ。
I will be back!
思わず子供たちに叫んで学校を後にした。

今日のデータ。小児163人、大人293人、計463人。歯科34人、鍼灸は50人!
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