第26回無料診療キャンプ報告(By宮城島) 2017年09月18日:HIV陽性者とがん(9月16日 陽性者フォローアップ)

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イルファーケニアのオフィスはさらに進化を遂げていた。
床はタイル張りになり、天板は簾で吹いてあった。なんとも日本家屋の趣。フロアの奥には水洗トイレまで完備してしまった。そして土禁!緑色のスリッパ(楽天で購入して日本から持ち込んだ;笑)が瀟洒にゲストを迎える。稲田先生の執念を感じる。
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初日はそのオフィスでのHIV陽性者のメディカルチェック。鍼灸と歯科治療希望者を中心に組み込んだものだ。イルファーでフォローしている陽性者はARTの普及とアドヒアランスの改善により、その90%近くがgood controlになっており、そのレベルは日本に近づきつつある。しかし活動が知れ渡るにつれ、治療失敗例が近隣のクリニックから送られてくることが多くなってきておりなかなか100%とはいかない。
確かに、ケニアでもエイズで死ななくなってきた。しかし、糖尿病などの生活習慣病やがんは、エイズ治療プログラムではカバーしきれない。昨日もフォロー中のクライアントが死んだ。糖尿病合併症だった。
左乳房のしこりを訴えて50歳の陽性者が受診した。触診するとテニスボールくらいの不整形の固い腫瘍。しかし表面にわずかに弾力がある。エコー検査をしてみると、二葉に分かれた類円形の腫瘍で、表面はのう胞状、深部は実質性腫瘍で内部が液状化していることが分かった。そのままエコーガイド下に穿刺吸引すると、20mlの黄色調の混濁した液が引けた。野戦病院だからこそできる手技だろう。乳癌の自壊を疑い、セントメリー病院へ紹介する。これでフォロー患者で2例の乳癌を認めたことになる。
これからもHIV患者にはどんどん癌が見つかっていくだろうが、イルファーとしてどこまでサポートが出来るのか、今年も初日から難しい命題を突き付けられた。
今回の処置の助手を務めてくれたのが、クリニカルオフィサーのマジュマ。彼女のサポートはとても的確で、理解も早い。エコーにも興味を持っており、今後彼女にエコーのノウハウを伝授すれば、現地診療のレベルアップと継続性に繋がるのは間違いない。
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夕方は、明日の会場設営のための物資の運搬。イルファーのオフィスから診療所となるソシアルホールまで徒歩での人海戦術。直射日光を浴びながら医療集団が黙々と運ぶ。
この時だけ、日に焼けるキャンプなのだ。
頭と体を使った初日が終わった。さあ、明日から怒涛の一般外来が始まる。
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