⑩の1:設立趣旨書

 

特定非営利活動法人イルファー設立趣旨書

1996年以来、先進国では新しい抗HIV薬の開発により、HIV感染症は慢性病の仲間入りを果たしつつあり、エイズ患者数やその死亡者数も激減してきています。しかし、世界のHIV感染者・エイズ患者、4000万人の80%近くが存在する開発途上国のアジア、アフリカ諸国ではその恩恵になかなか与れない状況が続いていました。その理由には、薬剤に特許があり高価であること、極めて厳しい服薬条件(2時間以上の遅れを繰り返すことは耐性ウイルスを発生させる可能性が有る。)を守らせる、医療現地従事者の経験や情報不足、エイズ医療体制が出来上がっていない等がありました。このような状況下、治療薬の配布は耐性株の出現や、将来の治療薬の選択肢減少につながる危険性が極めて高くなることが懸念されていましたが、ケニア政府は国連などの援助のもと、2006年始めに、治療薬の無料配布に踏み切りました。稲田頼太郎博士を代表とする米国Inada-Lange Foundation for AIDS Research(イナダ-ラングエイズ研究財団:略称ILFAR)はケニア共和国ナイロビ市にあるスラム地区(プムワニ村)において、ILFAR-Kenyaと協力して、エイズ医療体制構築のための無料診療キャンプ(ILFAR Free Medical Clinic)を2000年以来実施し、感染率の把握、医療従事者および現地NGO, 感染者、患者、地域住民の教育を中心に、感染予防プログラムを実行してきた結果、多くの感染者がHIV治療薬を服薬しているにも拘らず、感染者には薬の作用効果・副作用も知らされず、医療従事者とは月に一度の接点しかなく、体調不良が薬剤の副作用なのか新しい病気なのかも知ることが出来ず、結局服薬をやめてしまう等の、エイズ医療体制が確立されていないが故の問題を浮き彫りにしました。一方、日本では、HIV/AIDSに対する関心が薄れる中で、患者数が漸増を続けています。このような状況下、患者を増加させないためには、日本においては、啓蒙・教育活動が、ケニアに代表される開発途上国において、HIV/AIDS患者に正しい治療の恩恵を受けてもらうためには、患者感染者と現地医療従事者との間に立つ人材の育成、確保及び環境創りが重要と認識しました。幸い、ILFAR及びILFAR-Kenyaが、①住民を対象とした一般診療を含むHIV/AIDSの啓蒙・教育、②ケニア国内の医療従事者に対するエイズ診療情報の提供、HIV/AIDSの教育及び③ボランティア団体の育成などの活動を継続的に行い、更に活動を現状に即した形に拡大するため、④ILFARから経験豊富な人材の現地への派遣や常駐、⑤現地での雇用、事務所兼現地の病院と患者の仲介場所となる施設の立ち上げ等が開始されました。そこでILFAR及びILFAR-Kenya が保有する知見を基に、日本及びケニアにおいて一般住民に対するHIV/AISに関する教育活動、啓蒙活動を行うとともに、HIV/AIDSの医療活動、研究活動、教育活動、啓蒙活動対して支援を行うことを目指して特定非営利法人を設立することに致しました。

 また、イナダ-ラングエイズ研究財団は、代表である稲田博士がケニア駐在を継続するためには、米国組織を閉じ、日本のNPO法人がこれまでの活動を引き継ぐことを望んでいます。これを受けて、イルファーは、イナダ-ラングエイズ研究財団がその米国での登録を抹消し次第、その活動を継承し、ケニアにおける①HIV/AIDS医療体制の構築活動、②無料診療活動、③子供の生活支援活動及び④教育支援活動、HIV/AIDS患者の雇用機会の拡充の支援を開始する予定です。

平成23年5月22日

 

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